過払い金請求を悪徳弁護士に任せてしまったYさん

―今回は、過払い金の請求を行う際に悪徳弁護士に引っかかってしまったというYさんのお話を伺いたいと思います。Yさん、よろしくお願いします。

Yさん(以下、Y):よろしくお願いします。過払い金請求に関しては忘れられない経験をしましたので、このお話が皆さんのお役に立てると幸いです。

―頼もしいです、ご協力ありがとうございます。Yさんは過払い金を弁護士に任せて請求しようと試みたのですか?

Y:はい、そうです。社会人になりたての頃ギャンブルにはまってしまい、主にパチンコに多額を費やしていました。最初のキャッシング理由は、パチンコで給料を使い切ってしまったために、次の給料日までの生活費が必要だったからです。CMでも有名な大手消費者金融のA社からお金を借りました。

―いくらくらいキャッシングしましたか?

Y:最初は10万円です。しかし、その後もズルズルとキャッシングを繰り返していたので最終的に100万円ほど借りていたことになりますかね。そこまできてやっと自分のしていることの重大さに気づいて、返済を始めました。

―どれくらいの期間かけて返済しましたか?

Y:結局全ての借金を返済するまでに5年ほどはかかりました。


5年後、悪徳弁護士に出会う

Y:以前、大手消費者金融のM社が倒産しましたよね?それから過払い金請求のことがニュースなどで大々的に取り上げられるようになり、私自身まだ返済期間中ではありましたが、自分にも多額の過払い金があるのではないかと気になるようになりました。

―そこで、弁護士に相談を?

Y:はい、友人に相談したところ、「過払い金を請求するなら、弁護士に依頼して任せるのが一番」と聞いたので、当時焦っていたんでしょうね、よく調べもせずに依頼する法律事務所を選んでしまいました。

―その弁護士事務所はどのように選んだのですか?

Y:大手消費者金融のM社が倒産した後、携帯に電話がかかってきたんです、「過払い金の請求ならお任せください」と。無料で相談もできるとのことでしたので「まずは」と思い、その法律事務所を選びました。


巧妙な悪徳弁護士の過払い金請求の手口とは?

―実際に、どのような被害を受けたのですか?

Y:まず、無料相談しただけで債務整理の手続きをしていないにも関わらず、勝手に過払い金の請求をされました。その時点で少し怪しいと思ったのですが、無事に過払い金が返ってきたとの報告を受けたので、完全に安心しきってしまいました。

―その後何かあったのですか?

Y:弁護士から「A社から過払い金の30万円が返ってきましたが、そこからA社に直接20万円返済しておきましたので、残りの10万円をお返しします。」と言われて、結局返済された額は10万でした。その分借金の残高が減るならいいかと思って素直に受け取ってしまいました。

―騙されているのに気づいたのはいつ頃だったのですか?

Y:翌月の返済日なので1か月以上後ですね。衝撃的でしたよ。味方となるはずの弁護士がまさか悪事を働くなんて思いもしませんよね。しかし、よくよく調べてみると過払い金の請求では、消費者金から返還されたお金は最初弁護士の口座に入り、そこから私たちの口座に振り込まれるようになっているみたいなので、悪徳弁護士も増えているみたいですね。


過払い請求を行う方へのアドバイス

―それは大変でしたね…Yさんから、この記事を読んでいる方に何かアドバイスはありますか?

Y:過払い金請求で弁護士を選ぶ際は、返済されたお金の額をきちんと証明する方法としてどのような方法を採択しているのかを確認することが大切です。返済金額の確定に関わる書類や消費者金融が作る計算書類も依頼した弁護士から確認させてもらう権利があります。
そこの対応を渋るような弁護士は怪しいですね。そのため事前に対応方法を確認しておくことが悪徳弁護士に騙されない秘訣だと思います。

―真面目な弁護士がたくさんいる中、このような悪徳弁護士もいますので、用心するに越したことはなさそうですね。貴重なお話をありがとうございました。