A社で完済後に過払い金請求をしたAさん

人?
―体験談を今回話してくださるのは、あのA社から80万円を借りてその後数年かけて完済をしたAさんです。よろしくお願いします。

Aさん(以下、A):他の方に比べたら私なんてたいしたことないかもしれませんが、よろしくお願いします。

―そんなことはありませんよ。Aさんも長い間、現在の金利よりも上限が10%以上高かったグレーゾーン金利に苦労されたと聞いています。

A:そうですね。あとから知ったので当時の金利には疑問を感じたこともなくて、過払い金のことを知らなかったら請求するという発想すら湧いてこなかったと思います。

―過払い金という言葉をよく聞くようになったのは法改正のあった2010年以降でしたから、ご存知なかったのも無理はありませんよ。


会社の人員削減でリストラに遭う

失敗 男性
―では早速本題に入らせていただきます。Aさんはどのようなきっかけでキャッシングを利用したのですか?

A:私の場合、きっかけは不況によるリストラでした。2002年3月に当時勤めていた会社が人員削減をしたんです。年は30を超えていたので再就職先がなかなか決まらず、日雇いの仕事でなんとかやりくりしようと思っていたのですが長くは続きませんでした。消費者金融のA社から10万円ほどを借りたのが最初のキャッシングです。

―2000年頃は失われた10年の末期で、日本全体がデフレ不況に陥っていましたね。最初は少額のキャッシングだったんですね。

A:仕事が決まったらすぐに返そうと思っていたのですが、なかなか決まらなくて…。アルバイトや日雇いで食い繋いで、結局、次の職場が決まったのは翌年の4月でした。その頃には借入額が50万円以上になってしまっていました。

―1年も再就職先が決まらないとは…大変苦労されましたね。

A:あの時からお金のことばかり頭に浮かんでしまって…余裕のない生活に悪い夢を見ることもありました。


2010年に完済した後に過払い金を知る

電話を片手に驚く男性
―過払い金のことを知ったのは完済後でしたか?

A:そうですね。今の仕事が決まって状況が安定するまでにも借り入れをしてしまって、最大80万円まで借りたのは記憶に新しいです。それから数年かけて返済を続けていたら、2007年頃に金利が下がったんです。嬉しかったですね。

―調べてみたところ、A社は2007年に自主的に金利の上限を29.2%から18.0%に下げていますね。この頃から賃金業法改正が始まっていたようです。

A:はい。そのおかげもあって借入残高が減るペースも上がって、2010年になって間もなくして完済することができました。過払い金のことを知ったのは同じ年の7月頃です。

―法改正が完全施行されたのは2010年6月18日でしたから、その直後ですね。何がきっかけで過払い金請求のことをご存知になったのですか?

A:完済してから、どうして途中で金利が変わったんだろうと気になって少し調べてみたんです。請求ができると知ってから法律事務所に相談の電話をかけたところ、すぐに過払い金請求の手続きをしてくれました。その結果、62万円という大金が戻ってきたのでとても嬉しかったですね。

―出来るだけ早く行動したAさんの判断は素晴らしいですね。やはり金利が10%も変わると帰ってくる金額も大きくなるようです。本日は貴重な体験談をお話しして頂きありがとうございました。

A:弁護士さんは親身になって話を聞いてくださるので、もしこの体験談を聞いて思い当たる節がある方はすぐ彼らに相談してみることをおすすめします。こちらこそありがとうございました。