過払い金請求の際必要書類を全てなくしたAさん

―今回は、過払い金請求の際必要書類を全てなくしたAさんにお話を伺いたいと思います。Aさんよろしくお願い致します。

Aさん(以下、A):よろしくお願いします。まさか自分が過払い金請求を行うなんて夢にも思わなかったので、過払い金の存在を知ったときは本当に焦りました。

―金利はどれくらい払っていたのですか?

A:私は金利29%を払っていました。この29%がどれくらいかというと、例えば100万円を借りたら利息は29万円。通常金利は15%で利息が15万円だとするならば、その差は14万円です。14万円って私からしたら相当大きな額ですし、払わなくても良いお金だと考えると悔しいですよね。

―たしかに。そういうわけで過払い金の請求に至ったということですね。

A:はい。しかしこの過払い金請求が大変でした。

過払い金請求の際の必要な書類がない?!

A:実際に過払い金を行おうとしたときに、契約時の書類が必要であることが判明しました。全取引履歴が掲載してある書類です。しかし、業者によって取引の一部しか送ってこないところもあるので、契約書があれば確実です。

―契約書となるとずいぶん前ですね。

A:ですよね。私はすっかり契約書の保管場所を忘れてしまって、一向に見つからなかったんですよ。こうなったら自分ではどうしようもないので、専門家の力を借りようと思いました。

専門家の力を借りれば証拠が残っていなくても過払い金請求が可能

A:私一人で過払い金請求をしようとしても、証拠が一つもなければ100%負けます。そんなとき頼れるのが専門家です。弁護士や司法書士ですね。彼らには業者も応ぜざるを得ませんからね。

―専門家に依頼すれば何も用意せず過払い金を請求できるのですか?

A:もちろん専門家の方には、私の証言が証拠として扱われます。なので、できる限り借り入れや返済を行っていた当時のことを思い出しました。例えば、いつから借り入れを行っているのかなど。時期がわかればあとは業者から送られてきた取引履歴が揃っているかを把握することができるので特別用意する書類はありません。

過払い金請求にあると役立つ書類

―では、Aさんが実際に過払い金請求を行ってみて、あると役に立ったなと思うものを教えていただけますか?

A:一つは契約書ですね。いつから借り入れを行っていたかを証明する一番の証拠になるので、あるに越したことはありません。あと、まめな方であれば月々の明細とその際に一緒に送付される書類もあると良いです。しかし最悪、何一つ残っていなくても「利息制限法を超える金利で返済を行っていた」という事実があれば、過払い金請求は可能です。それは専門家の力を借りた場合の話なので、自力で請求を行う方はまた話が変わりますが…。

―専門家の力があれば過払い金請求は可能ということですね。

A:はい。あ、契約した本人確認で「氏名」と「生年月日」は必要なので、その2点は決して忘れないようにしてくださいね!