過払い金は、請求することは簡単だが、返還されるまでに時間が掛かるケースも多い

過払い金の返還請求に必要な手続きというのは、法律の知識などが無い素人でも簡単に出来るのが特徴になっています。

しかし、請求をすることは簡単ですが、実際に返還されるまでに時間が掛かるケースも多くなっていて、スムーズに返還してもらうために、法的手段に訴えることを考えるのならば弁護士や司法書士に依頼するということを考えておいたほうが良いかもしれません。

法律上では、個人でも弁護士に依頼しても請求をするという段階では同じことなのですが、個人で返還の請求をした際には、キャッシング会社から舐められてしまうことも多く、返還までに異常なほど時間が掛かったり、返還請求をしているのにもかかわらず減額を要求されたりなど、様々なトラブルに巻き込まれてしまうことも多くなっています。

今回は、過払い金の返還請求をするための一連の流れと、どの段階で時間が掛かるのかということについて詳しく紹介していきます。


過払い金の返還を請求した際の一連の流れについて

過払い金の返還請求をする際の流れについてですが、まずは「取引履歴」を請求する企業に対して請求することになります。

取引履歴というのは、契約開始から最終返済日までの借り入れや返済などの取引に関する履歴となっています。

この取引履歴のデータを元に過払い金の算出を行うということになります。

過払い金の仕組みを知っていれば、表計算ソフトやツールなどでも簡単に行うことが出来ますので、自分で過払い金の返還請求をするという方は頑張って計算して下さい。

この取引履歴のデータについては、キャッシング会社やクレジットカード会社に問い合わせをして、「取引履歴のデータがほしい」と言えば、送付してもらえます。

しかし、業者の中には取引履歴の提出を拒む業者も存在していますので注意しなければいけません。

日本の法律上では、取引履歴の提出を求められた場合は提出しなければならないと定められているのですが、個人名で請求をすると因縁を付けられて取引履歴データの提出を拒まれることも多くなっています。

また、送付してくれるケースに関しても、「古いデータだから、参照までに2~3ヶ月ほどの時間が掛かる」というように、異様に時間を掛けられるケースも少なくありません。

実際には、帳簿ではなくデータ管理している企業が多いと思われますので、参照から送付まで1~2週間もあれば完了するはずですが、少しでも時間をかけようと先延ばしにされるケースも多いです。

そして、取引履歴のデータも揃って、過払い金の計算も完了すれば、計算書のコピーと、過払い金返還請求書を業者に送りつければ完了となります。

後は、過払い金が返還されるのを待つだけとなるのですが、中小のキャッシング会社や、ヤミ金まがいのキャッシング会社の場合は、ここからが長くなっています。


返還しなければならないのは事実だが、返還するまでの猶予がほしいという業者

2016年現在では、過払い金の返還請求も下火となっていて、多くの方が過払い金の返還請求を完了しているということが特徴的ですが、過払い金の返還請求をした場合に、キャッシング会社がゴネるケースも少なくありません。

このようなケースでは、和解を持ちかけてきて、「過払い金を全額返還することが出来ないので、半額にしてもらいたい」などの理由をつけて和解を迫るケースが多いです。

また、「倒産を予定しているので、返還することが出来ません」というように開き直っているキャッシング会社も多いです。

過払い金の返還請求をしている企業が倒産してしまうと、債権としていくらかの現金を受け取ることは出来ますが、過払い金を満額支払ってもらうということは不可能に近いので、少額の和解金で納得する人も多いのが現状となっています。